村岡ダブルフルウルトラ

◆レース2週間前に膝痛
村岡の2週間前、急に体調が悪くなり、それと同時に左膝の内側が痛くなってきた。
次第に症状は悪くなり、足を曲げた状態から伸ばすとき、そしてその逆のときに激しい痛みが出る様になった。

もう朝、起き上がるのも辛い。

昨年も村岡のちょうど2週間前に膝を痛めてしまい、本番では51.5kmの関門でタイムアウトした悪夢が甦った。




何で今年も同じことになるのか。余程、村岡と相性が悪いのか。
全く走ることができない状態だったのでDNSも覚悟した。
正直、DNSした時にtwitterになんて呟こうかなんてことを悩んだ。

実際、2週間前の日曜日に予定していた駅伝はDNSして一緒に走る予定だった皆に迷惑をかけてしまった。駅伝の皆様、あらためてほんとにゴメンナサイ。

望みがあったのは走って膝を痛めたのではなく、体調を崩して痛みが出てきたので、回復と共に症状が改善するのではないかと想像できたこと。
普段、あまり飲まない風邪薬や栄養ドリンクを飲み、しっかり睡眠も摂って回復に努めた。
すると案の定、体調の回復と共に次第に膝の痛みは抜け、翌週の週末には普段どおりに走れるほどに回復した。

良かった!何とか間に合った!

しかし、また本番の途中で膝痛が出てくるのではないかという一抹の不安が…。


◆午前5時スタート!
レース当日、スタートは午前5時。まだ辺りは暗い。

今年の村岡はtwitterで知り合った方々が大勢参加している。昨年よりも賑やかだね!
スタート待ちのときも、そんな人達と言葉を交わしながら号砲を待つ。

そして午前5時スタート!
獲得標高2550m、100km先のゴールを目指す。

しばらく村岡の街中を走ってスタート地点に一度戻ってくる。
ここで、怪我で今回の村岡に参加できなかったスーパーウルトラランナーの、まるさんとハイタッチ!ほんと嬉しかったです。行ってきます!

去年も感じたけど、村岡の応援はほんとに温かい。まだ暗いこの時間も多くの人が外に出て応援してくれている。

そんな街中を抜け、少し登り始めた辺りからtwitterで知り合った88kmにエントリーのゆうたさんと一緒になった。

ゆうたさんは村岡初挑戦!まぁ僕も去年51.5kmまでしか走ってないので初挑戦みたいなものだけど…。

それにしても周りのペースは速すぎる。
ここまでキロ5分40秒くらいのペースで来ている。

村岡のコースで100kmサブ10は有り得ないだろう!
まっちゃんもグッチーも僕らより先を走っている!

なんちゅう速さじゃ!

ゆうたさんと「これ早過ぎるよねぇ」などとあれこれお喋りしながら前半は楽しく走ることができた。
水車茶屋のトイレ休憩に入ったゆうたさんと別れて先を行かせて頂き、ここからは単独走行。

昨年は20km過ぎからの最初の下りで膝が痛くなってしまい、以降、膝痛との戦いになってしまったけど今回は大丈夫だった。
まだまだ油断はできないけどちょっとだけ安心!

30km付近、ここにあるエイドは昨日泊まったホテルの目の前で、ホテルの人がボランティアをしている。
実はチェックアウトしたときにに部屋にベルトを忘れてきてしまっている僕…。

エイドの方に、

「203号室に泊まったんですけどベルトを忘れてしまって…」

と話しかけると、

「えッ!どうしましょう!見てきましょうか?」
「でも、もう走って行っちゃいますよねぇ!」


と…。

「そ、そうですねぇ。あとで電話しますぅ」

って、何も解決しない会話をしてその場を立ち去る…。

また暫く一人旅が続いた後、第8エイド付近で前を行く88kmエントリーのキッタンとみっちゃんを発見!

初めて村岡にチャレンジしたみっちゃんと、それをサポートするキッタン。
二人で走る後姿はほんとに仲良く楽しそう!

エイドで言葉を交わして少しお喋りランして元気をもらって先に行かせて頂いた。

二つ目の下りをこなして35km過ぎの第9エイドまで来た。
去年はここで既にかなりの膝痛で、とても完走できそうも無いと思ったけど、今年は膝は問題無し。
この時点で今日は完走できると確信した。(実はこの思い込みは少し間違えだったけど…。)

うまくいくと目標の12時間で完走できるかも!
そう思うとなんだか楽しくなってきた。

そこかしこの応援に愛想振りまいて、第10エイドの名物の流しそうめんも美味しくいただいた。

このエイドの手前では、まっちゃんとグッチーに擦れ違った。
エイドの2kmほど先を折り返して再びエイドに戻ってきたときにその差を確認すると、なんと20分以上離れていた。
僕のペースで12時間切れそうな雰囲気なのに凄いスピードだな!


◆最高地点、蘇武岳へ!
さて、43.4kmの第1関門を過ぎて、いよいよ蘇武岳、最高地点を目指して登る。

最初からこの急勾配の蘇武岳は歩くと決めていたのでガッツリ歩く。
それにしても凄い勾配!こんなところを走って行くヤツいるのかなぁ?

歩いてはいるものの僕は人より速く歩けるようで、これまでの下りで僕を抜いていったランナーを次々に追い抜く。歩いてね…。

「兄ちゃん、歩くの速いなぁ!」
なんて声をかけてくるランナーも。いや、兄ちゃんって歳じゃないんですけど…。
b0068891_025970.jpg途中、名物の参加者一人ひとりを応援するプラカードに勇気をもらって更に上る。
とにかく長い、遠い、勾配がキツイ!

b0068891_024512.jpgしかし、去年、膝痛がピークで逃げ出したくなるほどだったこの峠もどうにか登りきり、第2関門、51.5kmの頂上(正確に言うとちょっと手前)には昨年よりも1時間30分早くたどり着いた。

b0068891_0263954.jpgそれにしても、見晴台から眺めると随分と登ってきたものだ。
あの小さな町並みから登ってきたのかと思うとちょとビックリ!
ってことは今度はあそこの高さまで降りなきゃいけないんだけど…。

まぁ、考えていても仕方ないので、いざ下りへ!

それにしても下りは抜かれまくる。元々下りが下手なのもあるけど、VFFで急勾配の下りは足裏が痛い。

いやぁ、登りもキツかったけど下りは足裏が痛くてキツイ!
下りもあまりに勾配がキツイところは歩く羽目になった。

当然、どんどんペースは遅くなる。
しかし、VFFは路面からの感触をダイレクトに伝えてくれることで、自分の足の許容範囲で走ることを要求する履物(と僕は思っている)
なので、痛いなら痛いなりに走れるペースを受け入れることにした。

そんな時、再びキッタンとみっちゃんに遭遇!
ほんと、仲良く走ってる!

しばしお喋りして元気をもらい、第3関門の射添会館を目指す。

間に峠をひとつ挟んで、ようやく標高1040mの蘇武岳頂上から140mの射添会館まで降りてきた。
ここで73km、実はここまでに何度か並走したベアフット系ランナー二人と一緒になった。

一人はなんとVFFのClassic、しかも走り込んでいてペラペラな状態!
もう一人は、な、な、なんと自作のワラジ!
僕のVFFはTrekSportなので、この二人からすると比較的にソールが厚い部類。

それにしても、自作のワラジとは…。
聞いたところ、8足背負って走っているらしい。


◆いざ、ゴールへ!
さて残り27km、峠は二つ。いざゴールへ向けて出発!

登り始めて直ぐのところにある長楽寺を過ぎて、またまたけっこうな坂。
開き直ってここも歩く。…っていうか走れない。

蘇武岳ほどじゃないけど、ここだってけっこうな高さ!
峠の標高は500mを超えるので、それって東京でいえば奥多摩湖辺りだからなぁ。
その高さまで僅か6kmほどで登るので、そりゃそれなりに急な勾配!

登れば登ったで今度は、降りてくる訳で、何度も言うようだけど、この下りがキツい。
走っている脇を見ると、こりゃ落ちたらただじゃ済まないって雰囲気の沢が遥か下の方に見える。
ガードレールなんてものは無いので、意識もうろうとして走ってたらほんとに落ちるヤツがいるんじゃないかと心配になった。

なんとか足裏の痛みと付き合って坂を下り切り、91km地点の最後の関門を目指すが、この辺りで右膝に痛みが出てきた。
僅かな平地でタイムを稼げるところなのに、走り続けることができない。

計算すると残りの全てを歩いても制限時間内にはゴールできる。
そんな邪念も手伝って、なかなか足が前に出てくれない。
足裏も痛くてアスファルトから逃げ出したいくらい。
正直、この辺りが一番キツかった。

走ったり歩いたりを繰り返し、どうにか最後の第4関門に到着した時は制限時間の40分前。
蘇武岳では余裕だったのに、ここまでで随分と貯金を使い果たしてしまった。

この関門でシッカリと補給し、屈伸やらコールドスプレーで足もケアして残り9km、最後の峠へ。

もういいんじゃないの!ってくらい登って来たけど、最後の登りも容赦ない。
周りのランナーも走っている人は殆どいない。

特に44kmエントリーのランナーはそれほど走り込んでいない人が多いのか、皆歩いている。
中には男女数人のグループでワイワイ話をしながら遠足気分で歩く人も。
こういうのも楽しいかもね。
今の僕はキツいけど…。

この44kmと同じコースを一日かけてウォーキングするという、競技とは関係ない人達がピンクのナンバーカードを着けて歩いているのだけど、小学生のグループなんかもいて、彼らは鬼ごっこしたりして、元気いっぱいに走り回っている。

そんな姿を見て元気をもらい、なんとか最後の峠を登り切った。

そして最後の下り。残りは5km弱。
もう、右膝と足裏が痛くて下りも走ることができない。

歩いていると、沿道の人達が
「お疲れ様でした!あと少し!」
と声をかけてくれる。
そんな声をかけられたら走るしかないじゃん。

走ったり、歩いたり…。

同じペースのランナーが
「キツいっすねぇ」
と声をかけてくる。この人もダメージあるんだなぁ。

「できれば登り切ってゴールが良いですねぇ」
と答える僕。

「まったく!」
と答えるその人…。

残り3km、ここで沿道の人から「ここから勾配が緩くなります!」と声をかけられた。
声のかけかた知ってますなぁ!

ダメージがあったけど、走り始める。
辺りは暗くなり、応援の人の顔も見えなくなっていたけど「お疲れ様でした!」の声に「一日、ありがとうございました!」と応えながらゴールを目指す。
皆、暖かい。

b0068891_0433269.jpg
…そしてゴール!

タイムは13時間34分12秒
目標の12時間には遠く及ばず、制限時間の25分前でギリギリだったけど、凄く満足感があった。
ようやく村岡をゴールできたと思った。
ありがとう!


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ギリギリだったもので、ゴール後は慌ただしくtwitterの友人達と握手を交わし、急いで着替えてその後は大阪組と一緒にバスで大阪へ。

聞くと、ひろしさんは何とサブ10とか!村岡のコースでサブ10ってどんな走りなんじゃ!
※サブ10:100kmマラソンを10時間以内完走


◆その後
翌日、始発の新幹線で東京に戻ったけど、その頃には膝の痛みはかなり抜けていた。
一体何だったんだ!
足裏の痛みも3日ほどでスッカリ良くなり、週末にはランニングを再開することができた。
超ロングも自分の足の許容範囲で走ることで、痛みはダメージではなく、疲労の範囲で収まっているということか。
ん〜、まぁ良く分んないんだけど完走できて良かったです!
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by yojige | 2011-10-07 00:56 | Triathlon